誰もが一度は行ったことのあるJR渋谷駅!
このJR渋谷駅のハチ公前広場に『緑一色に覆われた老朽化した1台の車両』を見たことがある人には必見です。
この車両の名は、通称「青ガエル」。
実は、2006年10月から観光案内所として活用されてきたこの「青ガエル」が、渋谷駅再開発に伴い2020年8月3日未明に、秋田県に向けて移送されてしまいました。

出典:https://ameblo.jp/paguokunn
今回は、今まで観光案内所として利用されてきた「青ガエル」の正体と、秋田県に引っ越すことになった理由について調査していきたいと思います。
青ガエルの正体
通称「青ガエル」の正体とは、東京急行電鉄株式会社(通称:東急)の5000系電車のことで、この電車は1954(昭和29)年に通勤型電車としての東横線でデビューしました。

出典:https://ja.wikipedia.org
1954年(昭和29年)から1959年(昭和34年)までに製造された車両台数は全部で105両。
丸みを帯びた下ぶくれの前面形状、緑色の塗装から「青ガエル」と呼ばれるようになります。
東急線からは1986(昭和61)年に引退しましたが、譲渡された車両が引き続き長野や静岡などの鉄道会社で走行。

出典:Sui-setz
そして2016年まで熊本電鉄(上の写真)で使用されていたものを最後に、全車両が現役から退いています。
渋谷駅ハチ公前広場に設置されている車両は「デハ5001号」という車両で、譲渡先の上田交通で1993年(平成5年)に廃車となった後、「静態保存」のために東急へ返却されていたものだそうです。
2006(平成18)年に渋谷区が東急より譲り受けたもので、「青ガエル観光案内所」としてこれまで利用されてきました。
デビューが1954年なので、今年で66年ですか!
レトロで親しみのある雰囲気を醸し出していて心が落ち着くというか、ほっとする存在ですね!
なぜ秋田へ引っ越しするの?
さかのぼること2020年2月9日(日)、「青ガエル」移設の記者発表会が行われました。
移設の理由、それは渋谷駅周辺の再開発です。
とはいえ、渋谷駅周辺の再開発事業が始まったのは、2000年の渋谷マークシティ開業を皮切りに今も再開発工事は行われており、終わりが2027年ということですから、よく今まで「青ガエル」をあの場所に居ることができたなと思います。
移設先は、秋田県の北部に位置する大館(おおだて)市。
この大館市は、渋谷駅前広場に銅像で建てられた秋田犬「忠犬ハチ公」の生まれ故郷ということもあり、ハチ公つながりで両自治体は交流を続けていたことから、今回の移転計画が持ち上がったそうです。
本来は5月下旬~6月上旬に移送される予定でしたが、新型コロナの影響で8月3日に変更されました。
「青ガエル」は、8月6日には秋田県大館市に到着し、ハチ公像もある同市の観光施設「秋田犬の里」にある芝生広場の南側において、来場者用の休憩スペースとしてあらたな歴史をスタートするようです。

出典:渋谷区観光協会
都会のど真ん中で目にしていた「青ガエル」。田舎の芝生の上ではどんな感じに見えるんでしょうね?
この「秋田犬の里」はJR東日本大館駅から徒歩5分というところにあるので、電車を使って移転後の「青ガエル」を見に行くのも旅の思い出としてよろしいかと!
因みに、秋田駅からは奥羽本線青森方面行で110分ほどかかるそうです。
まとめ
渋谷駅前に観光案内所として利用されてきた「青ガエル」の正体と、秋田県に引っ越した理由について調査した結果以下の通り。
「青ガエル」の正体とは、東京急行電鉄株式会社(通称:東急)の5000系電車で、1954(昭和29)年に通勤型電車としての東横線でデビューして以降、譲渡先の熊本電鉄で2016年まで使用され続けた名車の一つ。
秋田県に引っ越した理由は、「渋谷駅周辺の再開発」には「青ガエル」を今の場所から別の場所へ移設しなければならなったときに、以前から忠犬ハチ公つながりで交流のある渋谷区とハチ公の故郷である大館市とが話し合い、秋田県大館市の「秋田犬の里」に移設することとなったとのこと。
これまで色んな人達から親しまれてきた「青ガエル」。
新天地の秋田県大館市新天地での活躍を期待する人は多いはず。
新天地で活躍している姿がネットで拝見できる日もそう遠くはないことでしょうね!