政策金利が高く、高スワップで取引されているメキシコペソに投資して、コツコツと稼いでいくために必要な知識をこれから説明していこうと思うので、興味がある人はぜひ見ていってください。
これまでの最高値と最安値
メキシコペソ円がこれまでどのような値動きをしてきたのか変動相場制に移行してから現在までの為替チャートを見てみます。
最高値は、1995年の20.68円で、最安値は、2016年の4.87円であることが分かります。
ここ10年では、5~9円のレンジ相場となっており、その変動幅も小さくなっていることから、仕込み時期にきていることが伺えますね。
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メキシコペソのリスクとは?
スワップ投資をする際に注意したいこと、それはロスカットされないこと。
せっかく貯めたスワップもロスカットされてしまっては意味がありませんね。ロスカットに遭わないためにも、これまでの値動きから想定されるリスクを洗い出しておくことが重要です。
ということで、メキシコペソ円でスワップ投資する場合のリスクを見ていきましょう。
為替レートが大きく下落した4つのイベント
変動相場制に移行してから、4回ほど大きな為替変動があったようですが、それぞれの要因について紐解いていきます。
①1998年:アジア通貨危機
アジア通貨危機とは、1997年にタイのバーツが暴落したことに起因する世界的な金融危機のことです。
原因はヘッジファンドによる大量の空売り。
タイのバーツが下落したことで東南アジアを中心にその余波を受けて「マレーシア」「インドネシア」「韓国」「ロシア」「ブラジル」の通貨が軒並み下落していきました。
根本的な要因は、新興国がドル建ての借金が多い中、米国の政策変更により、実体経済が悪化していくのですが、アジア諸国はドルペッグ制という固定相場(政府間で為替を固定)を用いていた為に、通貨価値はドル高に引きずられて上昇していました。
国の景気は悪いのに、通貨価値は上がっているという矛盾にヘッジファンドが気付き、空売りをしかけて大暴落を招いたというわけです。
このアジア通貨危機の煽りを受けて、メキシコペソも下落しており、1998年は16.72円から10.34円まで6円超と大きく下落しました。
②2002年:ITバブル崩壊
2002年には「ITバブル崩壊」により米国株式市場が暴落し、メキシコペソもその煽りを受けて、14.89円から11.27円まで下落しました。
ITとは、「information technology」の略で、情報通信技術のことです。ITバブルは、1990年代からアメリカを中心としたIT企業の急伸と、異常な株高によってもたらされました。
パソコンやネットワークの普及によって、世界中の人々との通信が可能になると、経済はグローバル化するとともに人々の生活は一変していきました。コンピューターやソフトウェアの普及は1980年代から始まりましたが、ブームの火付け役となったのは1995年発売のWindows95の発売からになります。
IT産業は衰退気味の自動車産業に代わる新しい産業として大成功しましたが、いずれその終焉を迎えることになます。
IT関連というだけで株価が異常に高くなっていた実態のない会社の株価を疑問に思う人が増えて、株価が急速に下落した結果、世界中に不況の波が押し寄せていきました。
メキシコも同様にアメリカの株価暴落の余波を受けた結果、メキシコペソは下落してしまったのです。
③2008年:リーマンショック
2008年にはリーマンショックの影響で、メキシコペソは11.06円から6.48円まで下落しました。
リーマンショックとは、アメリカ大手証券会社「リーマンブラザーズ」の経営破綻により起きた世界的な経済危機のこと。
このリーマンブラザーズは、「サブプライムローン」による不良債権が大幅に増加して経営が行き詰まった結果、経営破綻してしまいました。負債総額は約64兆円というから驚きです。
「サブプライムローン」とは、ローンの信用度が劣る低所得者層を対象とする住宅ローンで、一般の住宅ローンよりも金利が高めに設定されており、その分審査基準が緩和されていました。
「サブプライムローン」は、米国で2004年頃から不動産ブームを背景に急速に普及しました。借入れ当初の数年間は金利が低めに設定されて、その後、金利が高くなる頃に、値上がりした住宅・不動産を売却して借入れを返済したり買替えたりするというように、不動産価格が上昇することを前提として利用されていました。
また、「サブプライムローン」は、複雑な工学技術を用いて証券化されていため、米国内外を問わず、多くの金融機関に購入されていきました。
やがて不動産価格が下落し住宅バブルが終焉を向かえた結果、「サブプライムローン」の不良債権が爆発的に増加してしまい、リーマンブラザーズが倒産へと追い込まれたのです。
因みに、リーマンショック以降、2019年までは未だ10円台に回復する兆しはありません。
④2016年:トランプショック
トランプショックとは、2016年の米国大統領選挙でトランプ大統領が当選したことにより金融市場が混乱したことです。
これにより、メキシコペソは最安値の4.87円を付けてしまいました。
この時、メキシコペソが大きく下落した原因は、トランプ大統領の以下の発言によるものです。
①NAFTAの再交渉または脱退
NFTAによる関税引き下げにより、輸出大国のメキシコは大きな恩恵を受けていましたがこのメリットがなくなってしまう。
②国境の壁建設費負担問題
不法移民対策の壁建設費の一部をメキシコに求めるもので、拒否すればこれまで払っていたメキシコ移民送金が停止されることから、メキシコの個人消費の下支えとなっている移民送金停止によるダメージは大きくなる。
因みに、トランプ大統領はNAFTAの脱退を正式に通達しましたが、代わりの貿易協定としてUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)が合意されていますので、トランプショックによる影響は終わったとみて良いでしょう。
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今後の見通し
メキシコペソの今後について一言で言うならば、見通しは明るいと思います。
大きな要因として3つ挙げておきますが、まず一つ目としては、
「アメリカの政策金利が利上げ方向から利下げ方向への転換」 です。
アメリカだけに限らず『先進国通貨(米ドル、豪ドルなど)が利上げをする』=『新興国通貨(トルコ、メキシコ、ブラジル)が下落する』関係性が成立していますので、その逆を考えた場合、単純にアメリカの利下げにより、メキシコペソは上昇に転じることになります!
二つ目は、
「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の合意」 です。
『USMCA』(米国・メキシコ・カナダ協定:USーMexicoーCanada Agreement)とは、2020年に発効される予定の3ヶ国間の新しい貿易協定のことで、NAFTA(北米自由貿易協定:North America Free Trade Agreement)に代わる新しい貿易協定です。
雇用吸収力の大きい自動車産業の国内回帰等を狙いとするもので、各国議会での批准等を経て2020年1月の発効が見込まれています。
これにより、メキシコは最大限の恩恵を受けると言われています!
三つ目は、
「日本経済の失速」 です。
ご存じの通り、日本には「少子高齢化」「人口減少による雇用問題」「デフレによる長期的な超低金利」などの問題を抱えており、労働力の確保が非常に難しくなってくることが予想されます。
市場が日本の将来の見通しは暗いと判断したとき、日本円の価値は下がり、円安方向へ向かっていくと思われます。
以上、メキシコペソの上昇要因を3つ挙げてきましたが、日本経済の失速については、まだまだ先の話であって場合によっては、日本政府や企業による色んな施策等により、持ちこたえるかも知れません。
とはいえ、アメリカの政策金利の転換やUSMCAは、事実として既に分かっていることです。この二つの要因を考えれば、メキシコペソはこれから上昇してく可能性が高いと言える理由です。
まとめ
ここまで、メキシコペソ円の「リスクと今後の見通し」について解説してきましたが、以下の点に注意しながらスワップ投資を行うことが肝心であると言えます。
目先のイベントとしては、2020年11月にアメリカ大統領選挙が実施されます。
アメリカとの相関関係が強い傾向にあるメキシコにとっては見逃せないイベントの一つですので、アメリカ大統領選に向けた市場の反応を見極めてからの投資も良いかと思います。
・世界的な金融不安に影響されやすい。
・米国経済の影響を特に受けやすい。
・日本経済の失速は円安方向に向きやすい。
月3万円をスワップ投資で稼ぐのはそう難しくないことが分かったら早速チャレンジしてみよう!